闇に浮かぶ白髪の老婆

帰り道のことです。
細く暗い裏通りをいつものように歩いていました。
ふと民家を見ると、そこには、白髪の老婆が……。


思わず、悲鳴…はあげませんでしたけど、一瞬、ビクッとしてしまいましたよ。
いや、ほんとに、髪の毛の乱れ具合といい、年齢、背格好といい、ホラー映画にそのまま出演できそうなお婆様でした。
子供が見たら、ありゃあ泣きます。


私は、若干ビビリながらも、こんばんは、と挨拶をして通り過ぎたのでした。
お婆様も挨拶を返してくれたので、きっと普通のお婆様です。
生きている方です。きっとそうです。そういうことにしてください。